「下ノ畑ニ居ります 賢治」 賢治さん、母は2階です。

片付けのついでに、階段の安全性を高めるためにホームセンターで買った「スベラーズ(川口技研)」という階段のすべり止めを取り付けました。接着テープが付いているので裏紙をはがして貼るだけです。

階段の滑り止め

これ、たいして期待していなかったけど(失礼ながら)、貼ってみたらめちゃくちゃヒットでした。ちょっとクッション性もあって、階段を降りるときに滑りそうな不安感が払拭されました。足元が安定します。色はこげ茶もありましたが、段差をしっかり目視できるようにあえてベージュ色を貼りました。
 ちなみにセットで販売していたものを買ったのですが、一段分足りず、その分は必要枚数の追加販売可能で、切手で代金を郵送したらあっという間に送ってくれました。

この階段を、リフォーム前は心臓に持病のある母と膝の悪い父が毎日昇り降りしていました。それが運動になっていたということも言えますが、何事もなく一階寝室に移行できてなによりでした。今、父は2階へいくことはまずなく、母はたまに探し物に行く程度。母がいないと大きな声で「2階にいるのかー?」と叫ぶ父。これ、困るんですよね、何か作業をしているときはすぐには立って動けないこともあり、どんなに大きな声で返事しても聞こえないので。

母の趣味スペースを、道具も材料も完備したものが一階にできればよかったのですが、それは叶わずでした。一階に頻繁に使うものは置きましたが、どっぷり手芸を楽しむのは2階にとなりました。そうなると呼ばれるたびにいちいち階段まで行くのは面倒なので呼ばれない対策を練りました。私の知識と能力を最大限発揮して作成した対策看板がこれ!↓

2階にいます

活用されるのか疑問ですが、シンプルでわかりやすいです(笑)。ちなみに「2階」という部分は、「畑」「蔵」など他のバージョンも完備です。

それから、昨晩姉から最後の仕事が終わったと連絡がありました。
実は私が帰った後も、コツコツとこの作業をしてくれていました。
それは障子張りです。

父が寝室として使っていた時に、信じられない話ですが、「外が見えない」と穴をあけたようです。障子が破れた光景は、荒廃した感満載でした。まぁ、その部屋に畳が見えないくらいものが置かれていたのですから荒廃もなにもないのですが。

障子

それがどうでしょう!この整然とした姿!感動です。
眩しすぎるよ、この写真!

「一階だけ快適に」を合言葉に実行したリフォームが、2階もこんなにきれいに片付けるモチベーションをくれました。
リフォームの威力、計り知れません!




主役は母とトマトを食べた顔

半年前にリフォームを終えてから、やりたかったけどいまだ手つかず状態のものがありました。
時間の余裕がないとできないので、今回ついに実行できました。

まずその1は照明のスイッチのラベリング。
家にあるシールに場所の名前をマジックで書いて貼っただけですが、ずいぶんわかりやすくなりました。
明るければ物が見やすいので照明は潤沢に付けましたが、スイッチがよくわからず活用されていませんでした。

スイッチのラベル


その2は家族の写真コーナーづくり。
フレームは前々から用意していましたが、やっと日の目を見ました。

写真

母が結婚前に父の母親(私の祖母)からもらったという着物を着て写真館でとった写真をメインに、懐かしの家族の写真を適当にピックアップして見られるようにしました。びっくりするほどきれいな母の写真がメインです。
でもここ、実はトイレです(笑)。

トイレの写真

その3も壁面装飾。廊下にニッチ上に作りこんだスペースがあり、ここにもなにか家族が目にして楽しいものを飾りたいと思っていましたが、片付けで「これだ!」というものが出てきました。
額装品の用意はなかったので、100均で調達(300円だけど)。
じゃーん!

トマトを食べた顔

姉の小2の時の「トマトをたべたかお」という作品。ほっぺたがトマト色で、一目見ただけで笑顔になれる傑作です。

これ以外にももう一つ。片付けの発掘品。

父の時刻表

父が小学生の時に鉛筆で書いた国鉄の時刻表。

これで一通り、私の役目は終わりました。

リフォームを終えたら、実家に対する思いが180度変わりました。ビフォーはなるべく短時間で立ち去りたい家でした。アフターは、帰りたい家になりました。しかし、両親が安全に暮らすことができればよいはずが、できればこの新品のきれいさ快適さを保ってほしいと欲が出て、帰ると小姑のように掃除をせずにはいられない自分がいました。
私が帰省すると多少なりとも両親に緊張感が走っているの、わかりますから(笑)。
でも、今回の帰省で私の思いがかえって両親の暮らしやすさを邪魔していることに気づきました。というより、わかっていたけど自分の思いの方を優先したい気持ちの方が強かったのだろうな、申し訳ないけど。リフォームに対する思いが強いが故、手放すことができずにいましたが、ここは両親の家でした。多少汚れても、片付いていなくても、やりたいように暮らせることが一番で、二人になるべく長く自立した楽しい日々を過ごしてほしいというのが最優先事項でした。

ふと、自分の仕事と同じだなぁと思いました。物件に対する思いが強いほど、終わっても自分のもののように引きずってしまう。ある時からスパッと切り替えができるようになりましたが、実家ですからねぇ、久々に半端なく引きづりました。両親なので、容赦なく引きずり回してしまった。リフォームしてこんな気持ちになるというのもやって分かったことで貴重な経験をさせていただきました。

家族の思い出を形にすること、母の作品を飾って楽しむこと、これがとりあえずできて、リフォームが終わったような気がします。一緒にチョモランマ登山に臨んだ姉の存在も大きかった。しんどいくらい大変だったけど、相談しながら愚痴を言いながら笑い飛ばして乗り切りました。最高に楽しかったな。そんな過程があったから、気持ちの整理ができたのだと思います。

あっ、終わったといっても、「シャッターのロックが解除できない!」なんて叫び声が直後に聞こえたりするんですけどね。
そういう意味では終わりなき物語です。

母の彩り豊かな人生

2階の二間を埋め尽くしていた荷物、相当量を処分して、何とか既存の収納と箪笥に納まる物量になりました。

『どうやって整理したらいいのだろうか?』と着手前には悶々としていた大片付けですが、始めてみたら、首を洗って待っていた母の、あるいは開き直った母の、「とっておきたいだけ」は捨てる!という決断力によって、大幅に物量を減らすことができました。
この片付けは、思いがけず母のバラエティーに富んだ人生を3人で振り返ることでもありました。

手先の器用な母は、編み物、織物、洋裁、手芸、かごを編む籐工芸と、年代によって移り変わりながらもかなりの作品を作ってきました。子供のころの『よそ行き』(お出かけ用洋服)はすべて母の手作りだったし、ニットものもしかり。最近は古布を使った洋服や和小物づくりを楽しんでいます。帰省した際に母の作った新作を見るのが楽しみで、それらを簡単にもらっちゃえるのが娘の特権です。
 
 しかし、それだけではなかったのです。かなりのアウトドア系グッズ。ポンチョ、リュックカバー、釣り人がきてるようなポケットの沢山あるベスト、バッグ類、その他ウェア多数、、、。そういえば、毎年50キロハイキングに参加してました。その「踏破証」まで発掘(笑)。
植物にも興味を持って、野草を押し花にしてたりも。その押し花作りのツールが出てきたり。

町の歴史を学ぶ会にも入っていたので、会のイベントでつくった手芸品や資料なノートの類もたくさんありました。

箱や袋を開けるたび、母の80年の人生のバラエティーに富んだアイテムたちが長い眠りから覚めたように出てきました。

もうその物量の多さにやっきりしながらも(注:静岡弁でやんなっちゃいながらも)、母の飽くなき探求心に驚きと尊敬の念を抱かずにはいられない娘たちなのでした。
なんてかっこいいことを書きましたが、その片付けの真っ最中に姉と話していたのは、「お母さんが生きてるうちにこれやってよかったね。死んでたら頭にきてたよね!」

元気でまだまだ手芸を楽しんでもらいたいからこんなに大変な片づけをやっているわけで、もし、いなくなってしまったあと膨大な荷物を残されてそれを片づけるのは辛いしハードすぎると心底思いました。
 しかし、この片付けが本当に母にとって嬉しいことなのかは半分イエスで半分はノーなのかもしれません。できればそのままにしてほしかったのだろうなと。

二人の娘が帰省して怒涛のように家の片づけをする、それも自分のものの。嬉しい反面半端ないプレッシャーと肉体労働。母は「疲れてない?」と聞くと、「大丈夫だよ!」と毎日元気です。ホントは疲れてるんだろうな。

そんなことを感じながらも、なんとか2階の片付け、完了しました。
母のWICは若干部屋の真ん中に衣装ケースが3個ほど出ていますが、なんとか物が収まりました。
8畳間はすっきりと布団が二枚余裕で引くことができる客間になりました。
きれいに掃除機をかけて、今回のミッションクリアです!

ゴミ出しディの破られない記録

片付けるということは、不用品を仕分けることで、仕分けられた不用品は45Lのゴミ袋にまとめて蔵の前に仮置きです。
こういう時に、田舎の家は場所があって助かります。(というか、そういう家だから物が多いと言えるかもしれません。)

2階からごみ袋を運ぶだけでも相当の作業で、この作業は姉が頑張ってピストン輸送してくれました。

可燃ごみを出せるチャンスは週に2回。
前夜から緊張感が高まります。

「明日はごみの日だね!早く起きよう!」
「そうだね!いよいよか。がんばろう!」

当日の朝、いつもより早く起床。
悪いことをしているわけではないのだけど、どこか後ろめたいような、とにかく『人に見られる前に出してしまいたい!』という切迫感にかられます(笑)。
ごみ袋の数を無意識に数えちゃうのはなぜでしょうか。ちょっと、数字を公表するのは控えさせていただきますが、大量に出させていただきました。私の人生で断トツ一位です。この記録は、今後破られないことを心から祈ります(笑)。

布団も可燃ごみで出せるのですが、雨が降っていたのであきらめて次回にと一旦は思ったものの、この週に2回の収集日は貴重でここでどれだけ出せるかって片づけのテンションを維持する上で重要なんですよね。そんなことを悶々と考えていたら、母が一言、「収集車が来たらもっていったら?」。
玄関に紐でくくった布団と共にスタンバって収集車の到着を待ち、「来た~」と布団を抱えてダッシュ。
無事古布団も回収してもらいました。

なんか、すごい達成感です。
なんかもう、オリンピックを終えたアスリート的な(笑)。

 さてさて、ゴミつながりで、ゴミ箱の話を。
初日にパントリーの見直しをしましたが、その際に、母にとって分別ごみ置き場が重要なことがよくわかりました。律義に洗って貯めてます。今までは簡易なものを置いていただけだったので、ちゃんとしたものをホームセンターで買って置きなおしました。(冷蔵庫の右隣)

分別ごみ箱

大切なのはラベリング。
入れやすい高さに一番よく入れるペットボトル、一番下は重くて使用頻度の低いビン類というように、母に使い勝手を聞きながら何を入れる場所なのか、明記しました。

分別ごみ箱ラベル


これ以外に、キッチンの普通ゴミのゴミ箱も替えました。30Lの足踏みペダルでふたが開くものを購入しましたが、容量が足りなかったことと、開けるのが面倒なのか、蓋の上にビニールのゴミ袋がよく置いてあり、とにかくこれはダメだと45Lのゴミ箱に替えました。足でペダルを踏むタイプは便利だと思っていたけれど、もしかして、『高齢者にはバランスを崩す恐れありでよくなかったのか?』と気付いて母に聞いたところ、「そんなことはない、馬鹿にしないでよ~」と山口百恵の歌のような答えが返ってきました。(←懐かしのあのメロディー)

2階の片付けの目途がついてきたせいか、ちょっと空いた時間は他のことにも頭が回る余裕が少し出てきたようです。
そうなると、今までやろうと思ってまだ手を付けていなかったこと、やりたかったことができそうです!
つづく




カレーとガレージセールの週末

 2階と蔵の片づけをと意気込んで帰省したものの、初日で蔵までは不可能だと確信し、2階の片づけに的を絞って取り組んで数日、残りの日数と残った仕事量、それから体の疲労度を天秤にかけ、コンプリート可能か?という不安に襲われます。しかし何はなくても前進あるのみ!

 さて、今回の帰省で、実はイベントを考えていました。それは「父の88歳の誕生日を祝う会」。
父の誕生日は6月ですが、姉が帰省しているときにできたらいいなと発案。インドに住んでいたことのある姉がその提案にのって「じゃぁ私がカレーをつくるよ。」「それ、いいね!」と話が盛り上がりました。

あっ、父の好物がカレーということでは全くなく、むしろ、父は食べたことのないものは食べない主義で(笑)。
ゲストに楽しんでもらおうと。

そこに母が一言。「ねぇ、お父さんって今年88歳???」
「だってお母さんと7歳違いでお母さんは去年80歳の誕生日を祝ったから、、今年は88でしょ!?」
・・・・
「手帳に年齢早見表があったと思う、、、」と母。
「どれどれ?」と見てみると、、、、

「あれ~!?87歳だよ!」

「そうでしょ、おかしいと思った」と母。

父と母は7歳でなく6歳違いだったか。昭和7年と13年というのは重々把握していましたが、なぜか「7歳違い」と子供のころからインプットされていました。

というわけで、父のお祝いはなしってことで大々的にお声がけをするのも取りやめ、しかし、「カレーランチはやろうよ!」と、週末のイベントが決まりました。それからカレーランチにおまけでもう一つノリでやることになったのがレージセール!

ひゃ~、片付けの進捗状況も微妙なのに、我ながら物好きです~。
実は母の荷物の片づけをしていて、手作りのものは捨てるに忍びなく、しかし、袋に入れて保管していても意味がなく、それなら使ってもらえる人に差し上げたいねとなり、それならこれもこれもと使っていないいただきもののハンカチやスカーフ、タオルなどなども仕分けして家の前でガレージセールをすることに。

人通りの多い場所では全くないのにこんなことをホントにやろうと思っちゃえるのは、もともとタバコ屋だっだからなのだろうと思います。家の前に長テーブル(こんなものも蔵にあります)を並べてテーブルクロスをかけ、片付けで出てきた和紙に『ガレージセール』と太いマジックで書いて看板をつくり格子の壁に貼り付けて、、、、と、まぁ、こんな作業は本業でやってますからお手のものです(笑)。

ガレージセール

商品をザクザク並べたら、第一村人が。通る人はほぼ近所の人しかいないけど普段住んでいないから知っている人は極めて少なく、しかし、ものをはかせるために、家の前を通るすべての人を逃してなるものかとお声がけ!!(笑)。するといろんなドラマがあるんですよ、いい意味で想定外の。「へーお母さんが作ったの!」「お父さんは最近見ないけどお元気?」「リフォームしてきれいになったね。ずっとできていくのを楽しみに見ていましたよ」と、話をすることもなかっただろう近所の方々とのおしゃべりの楽しいこと。

父を心配してくれたおばさんには、「呼ぶよりおばさんが行ってくれた方が早いから、あがってあがって」と中に入って父と話してもらい、たまたま通りがかった姉の同級生にはカレーランチを振る舞い、「若い頃はいろいろ素敵な女性と出会ったけれど、結婚しなかったのは、それ以上にうちの奥さんが素晴らしい人だったってことなんだよ」と亡き妻への熱い思いを語るおじさんの話に目頭を熱くしと、なんでこんなに人がいるのか?と不思議なくらいの賑わい。
 折しもこの日、隣の駅前で「桜祭り」が開催されており、そんな影響も集客にプラスに作用したようです(ラッキー!)。そうでなくても近くの桜も満開で、花見に最高の週末でした。

 家の中では本格的なスパイスの香り漂ういろんな種類のカレーが完成し、それらをアイランドカウンターに並べてブッフェスタイルでお皿に盛って、姉や母の友人達が食卓を囲みました。目新しい料理に皆興味津々!辛さは抑えてマイルドな味に仕上げてくれたので食べやすく、美味しいと好評でした。こんな楽しい時間を過ごせるのもリフォームしたからで、折に触れ、「リフォームしてよかったよね~」「ほんとー!」のやり取りを何回したか!(笑)

カレーパーティー

 さてさて、ガレージセールの方はというと、そこそこ物ははけて、しかし、車で通りがかりの方がわざわざ戻ってきてくれたり駐車場はどこかと聞かれたり、『ガレージセールにそこまで来てくれるなんて!?』とおかしいなぁと思ったのですが、そういう人は多分、かごや和風小物のお店なんだろうと勘違いしたんでしょうね。店先にセール品を並べているんだろうと。玄関ドアをあけてたので、家の中に入ろうとしてはたと何かに気付いたような、『あれ?』って感じのリアクション(笑)。

 家のファサードにつけた格子は好評で、思いがけずそんな声が聞けたのも、私にとってはガレージセールの嬉しいおまけでした。
「格子がついたから、今度はコーヒーが飲めるお店になるんじゃないのかしらって楽しみにしてたのよ」という淡い期待を抱いて実家のリフォームを見守ってくれていたおばさんも(笑)。次回はコーヒー、用意します!!

って、次回もあるのでしょうか!??
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サマンサ@インテリアクラブ

Author:サマンサ@インテリアクラブ
全国津々浦々飛び回っているインテリアコーディネーターのサマンサです。

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